荒神堂新築工事


この度、鷲林寺にとって大切な仏さまのひとつである『八臂荒神』(はっぴこうじん)をまつるお堂の新築工事が着手されました。
『八臂荒神』とは、八面のお顔と八本の手を持たれる荒神さんで別名『三宝荒神』(さんぼうこうじん)と呼ばれています。(荒神さんにはこのほかに子島荒神と如来荒神の尊形がある)
鷲林寺の開起伝説に、弘法大師が寺を建立しようとこの山に入ってきたとき、寺が建てられ仏教が広まると今まで自分の支配下にあった人間が善の気持ちを起こして自分の言うこと聞かなくなると考えたこの地を支配していた“ソランジン”が大鷲に化けて大師の入山を妨げたという逸話は有名です。その“ソランジン”こそが“麁乱荒神”(そらんこうじん)すなわち三宝荒神であると古文書に書かれています。さらに、この“ソランジン”をお祭りしたお寺を鷲林寺と名づけたとも書かれています。
甲山神呪寺にも同じような開起伝説が残っていますが、いずれにしても鷲林寺にとって『八臂荒神』は大切な仏さまのひとつです。
今までは小さな祠でおまつりされていましたが、この度、大仏師・松本明慶先生にご尊像を三年の歳月をかけていただき謹刻していただきました。これを機に、荒神堂を新築してあげようという檀家さんがあらわれ今日に到っております。
皆さまのお陰で徐々に整備されていく鷲林寺を拝し、一生懸命にお勤めさせていただこうと決意を新たにしております。


荒神堂完成予想図
平成18年8月完成予定
新たにまつられる八臂荒神 (松本明慶師作)
平成17年10月完成


平成17年12月26日
基礎工事 生コンがうたれた。
1間半四面のお堂である。
こじんまりしたお堂ではあるが
宮大工さんが建立していただくので
立派なものとなるであろう。
1月27日
基礎コンクリートの上に
石工事が施された。
1月29日
お堂の位置決めが行われた。
荒神堂図面一部
3月11日
材料が刻まれた
3月11日
お堂の天辺に乗る
露盤
5月11日
荒神堂の形が出来上がってきた
釘が一本も使われない
本格的な宮大工の仕事である
屋根の反りも荒神堂らしく
荒々しい表現となるらしい
荒神堂  支柱
垂木が一本ずつ丁寧に打たれていく
6月20日
姿が段々とわかってきた
屋根の銅板も葺き終わった
あとは外壁を塗る作業
露盤が屋根に据え付けられた
複雑な天井裏
釘が一本も使用されていない
8月26日
足場がはずされ姿を現した荒神堂

白壁も塗られて建具も入った

お堂の工事は ほぼ完成した


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